白井京月の読書ノート

2009年から2014年の読書メモ

世界の真相

生々しい政治の世界の本を、このブログでとり上げるのは初めてだ。2009年、まだ会社員だった私は自らの意見を直裁にウェブで述べることは出来ないと考えて書評ブログという体裁をとった。本当は社会派ブロガーとして発言したいのだが、いまだにどこまで許されるのかが分かっていない。怖がりなのだ。
さて、この本は国際政治の国際社会の報道されない裏側を抉っている。こんなことを書いて消されないかと心配になるのだが、それはエリートだから許されるのだろうか。それとも筆者は、ある程度のリスクを見積もっているのだろうか。出版している角川は大丈夫なのか。また、この本を推奨するブロガーに危険は及ばないのか。ああ、私はどこまで怖がりなのか。
原発問題と、TPPについてはある程度わかっていた。しかし、アラブの春までが国際メディアが作り上げたフィクションだったとはショックだ。コーポラティズムという怪物が民主主義を飲みこんで行く。貴方に、そして私に何ができるというのか。
堤未果氏。「ルポ 貧困大国アメリカ」を書いたジャーナリスト。UNIFEMアムネスティ、米国野村証券などの華麗なキャリアを持つジャーナリストだ。堤氏は富や名声に魂を売らなかった。そして正面から巨悪と戦っているように見える。一人の人に、どうしてそのような「力」が、そして「強さ」があるのか。私には想像すらつかない。
この本「政府は必ず嘘をつく」は、命がけの本だと思う。もっとも、有名になってしまえば安全度は増すのかもしれない。無名だから危ないとも思ってしまう。
会社を辞めたにも関わらず腰が引けている私だ。この本について書いただけでも勇気ある一歩だろう。(笑)もう、失うものも無くなってきた。他のブログでも明快に私の見解を出して行こうと思う。