白井京月の読書ノート

2009年から2014年の読書メモ

笑うマーケティング

笑うマーケティング

笑うマーケティング

本書は極めてまっとうなマーケティングの本だ。帯には「某大手広告マンがあたためてきた思考・アイディアを一挙公開!」とある。これに対抗して、私は今日のエントリーのタイトルを「笑う書評」としてみた。
本の読み方にはいろいろある。精読。速読。ななめ読み。置い読。飾っ読。等だ。今回、私はこの本をノートを取りながら1時間20分で読み終えた。正直に言おう。速読にかけて、重要な部分を切り取るという方法をとったのだ。精読よりも、この方が効果的な場合もある。どう読もうと読者の勝手だ。1ページから順番に同じペースで読まないといけないという決まりはどこにもない。
本の読み方がいろいろなら、書評だっていろいろだ。1行でも良いし、1冊の本にしても良い。とにかく有益な本なので、ビジネス・パーソンは是非買って読みましょう。私の書評は今日はここまでだ。以下、本書を読んでわかったことを列挙して終わりにする。なお、内容を誤解している、内容を理解していない、用語の説明が無くて分からない等あるかもしれない。それについては、どうかお許しいただきたい。分からなければ、本書を買うのが一番のお勧めである。別に、筆者、竹中雄三氏の回し者でも、NTT出版の回し者でもない。本当にそう思うだけである。
●01 アンケート結果は、そこにインサイト(洞察)が加わらなければ意味を持たない。
●02 中間層なき時代のマーケティングは難しい。
●03 2軸のポジショニングは古臭い。
●04 手順を踏まないと仕事にありつけない人と、踏まなくてもありつける人がいる。
●05 RTとは、ロボット・テクノロジーの略である。
●06 パワーポイントの基本は、1フレーズ1画面の簡潔さであり時間をかけて作るものではない。
●07 マーケティングには、カエルの目(微分)が必要だ。
●08 ブランディングには、積分視力が必要だ。
●09 帰納法が仮説構築の基本である。
●10 単純な二分法は、マーケッターの悪い癖だ。
●11 一次情報や現場主義には、固定観念を作るという弊害もあるる。
●12 色は決定的に重要だ。
●13 マーケティングにおける法則は、真理ではない。
●14 広告業界の人間は、イメージとは逆に、最後まで努力し諦めない人だ。
●15 CRMは迷惑である場合も少なくない。
●16 逆CRMは、顧客サイドのマーケティング戦術だ。
●17 デルファイ法は、未来予測の基本だ。
●18 頭に「E」をつけると、イー・マーケティングになる。
●19 iTunesとアマゾンは、現代の二大ロングテール昨日だ。
●20 ポイント経済世界にはリスクもある。
●21 ロボットとは、RV+想像力である。
●22 マーケティング2.0は、陰謀である。
●23 プライベート・バンキングサービスに注目しよう。
●24 「リハ」とは、「リハビリ」のことでもある。
●25 T字のキャリアでは甘い、深く太く「越中褌型」を目指せ。
●26 モー娘を、ケーススタディとして考えよう。
●27 ブランドロイヤリティには、犬型と猫型がある。
●28 ナレッジ不滅の法則を活用して欲しい。
●29 おばさんの定義には苦労する。
●30 男も、おばさんになる場合がある。
●31 謝罪が新しい出発点になる時がある。
●32 現代は「カリソメ感覚」が大切だ。
●33 マーケティングには、「プレイボーイ的ぬけぬけ能力」も必要だ。
●34 マーケティングの使命は、ブランドと消費者の間に立って、ギャップを調整することだ。
●35 時代は、VRからRV(リアル・バーチャリティ)へと変化する。
●36 マーケティングの原点は、アイ(眼)である。
まったくの余談になるが、最近、twitterをはじめた。これは、情報の収集と整理に役立つ画期的なものだ。流行間違えなし。