究極の成功哲学本?
- 作者: 水野敬也
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2007/08/11
- メディア: 単行本
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この本は、ベストセラーなので、既に読まれた方が多いかもしれない。それとも、いわゆる読書家は、こういう類の本には手を出さないのだろうか。この本を読んでわかることは、ベストセラーは狙って打つものだということだ。内容はもちろんのことだが、それ以前に広告戦略を含めた出版企画が出来ていないといけない。内容(本文)は最後のフェーズということだ。
さて、この本の成功要因は何だろうか。ネーミング、デザイン、広告、何よりもキャラクターとストーリーが面白い。では、内容はというと、まさに過去の成功哲学の集大成といった感がある。また、この筆者には、それだけではなく、ユーモアと達観がある。達観とは、人生は成功がすべてではないという、悟りと言っても良い。
ガネーシャという神様が、いきなりやって来て、僕にいろいろと課題を出す。その数は29個におよぶ。それは、靴を磨くとか、コンビニで小銭を寄付するといった簡単なものから、会った人を笑わせるという難題まで様々だ。
おそらく、本当にそれをこなせば、確実に何かが変わるのだろうが、多くの読者はそれを知識化するだけで実行できないのだろう。もっとも、私は成功がすべてだとは思わない。むしろ、この経済危機、社会不安の中では成功どころでは無い人が大多数なのではなかろうか。私自身は、成功願望よりも、むしろ<お気楽系>願望が強い。ただし、私の言うお気楽は能天気とは異なる。そうではなく、自信、楽観的、柔軟性、自然体という4つの要素を持ち合わせること、これが「お気楽」なのだ。私としては、そろそろ日本も高度成長期のメンタリティから離れて<お気楽系>へと移行しても良いのではないかと考えるのだが、いかがだろう。
もっとも、成功したい人にとって、本書は究極の成功哲学本だと私は思う。真に成功を望む人、夢をかなえたい人は、本書の課題を実践に移してはいかがだろうか。私はやっぱり、成功よりも、お気楽が良い??