白井京月の読書ノート

2009年から2014年の読書メモ

知の逆転

知の逆転 (NHK出版新書)

知の逆転 (NHK出版新書)

吉成真由美氏の本を紹介するのは2回目になる。もっとも今回の本はインタビュアーである吉成氏と世界的知性6人との対談を吉成氏自身が日本語に訳したものだ。登場するのは以下の6人だ。
ジャレド・ダイアモンド(人類生態学など)
ノーム・チョムスキー言語学者
オリバー・サックス(作家・脳神経外科医)
マービン・ミンスキー(コンピュータ科学者)
トム・レイトン(経営者・数学者)
ジェームズ・ワトソン(分子生物学者)
専門家との対談だが、特に専門的な知識はいらないと思う。現代の世界をどう見るのか。世界の一極化が進む中で、これほど自由に発言できるアメリカという国は流石に懐が深い。いや、日本だから出版できたのだろうか?(笑)
話題は科学、国際政治、世界経済、IT、脳科学と多様だ。どの人との対話も面白いのだが、私は特に最初にあげた3人に圧倒された。これを読むと日本のマスコミで流布している定説がいかにトンチンカンなものなのかが良くわかる。
詳しく書き出すと時間がいくらあっても足りなくなりそうだ。今日は本の紹介に留めておきたい。